2011年03月14日

計画停電を直前にした、大阪からの私の思い

計画停電開始まであと2時間。
大阪在住ですが、計画停電のことが心配で眠れません。


節電しなきゃいけないのはわかっていますが、この心情を文章にしないと寝付けそうにありません。
ブログ更新したら寝ます。深夜は電力の需要が少ないはずということでご容赦下さい。ゴメンナサイ。
でも長い文章になりそうです。一番いいたいことはおそらく後の部分(「わたしのおもい」以降)になるかと思います。
お時間の無い方はその部分だけでも読んでください。お願いします。


震災が発生した翌日、電力不足に関しての懸念が発生。
60hz/50hzの問題があるので、60hzエリアでは節電しても無理かも…と思っていたら
 「60hz/50hzの変換所があるので電力の融通が可能、60hzエリアでも節電に協力を!」
という趣旨のリツイートを発見。
即リツイートしようと考えるが、しばし考えてそのツイートを発信した本人のその後のツイートを確認。すると
 「現在の時点で変換所のキャパはMAX(100万kw)となっている、60hzエリアは必要以上の節電は必要ない」
とのツイートを発見しました。


この方は、わざわざ関西電力に問い合わせをされて訂正ツイートされていました。
 http://twitter.com/itackey/status/46359553788493824
しかし、残念ながら先にツイートした間違った情報が広範囲に(非公式)リツイートされ、後からの訂正ツイートはリツイートされてないようでした。
私も目に付いた分だけですが古いツイートをリツイートされた方に対しては、更新された情報ありますとツイートを流しておきました。
この情報を出された方も、訂正リツイートのお願いを各所にされておりました。
(ちなみに、私はこのツイートをされた方は信頼できる方だという印象を受けました。一度は正確でない情報をツイートされましたが、ちゃんと情報の裏を取って訂正され、広まってしまったリツイートの訂正依頼もされています。責任感があり、誠実な方である印象を受けています。)


その夜、大阪の平松市長がこのようなつぶやきをされていました。
 「西日本(60Hz)地域で節電が必要になれば、必ずお住まいの地域の電力会社、メディアが伝えます。(略)普段通りに「普通に」節電して頂ければ、大丈夫。(略)」
 http://twitter.com/hiramatsu_osaka/statuses/46545971848548352

平松市長には、「地下鉄の間引き運転を!」というツイートまで来て必要があれば協力しようと考えていたらしいですが、調査したところその必要は無いと結論づけたそうです。
 http://twitter.com/hiramatsu_osaka/status/46733389465780224
このとき、小さな怒りが僕の中でわきました。一歩間違えれば、大阪は電力を使用できるにもかかわらず、地下鉄の本数を減らすということになっていたのです。仮にそうなっていたら経済にダメージを与えることにつながったと思います…少しの勘違いのおかげで。


その後mixiで「ヤシマ作戦」のニュース記事を見かける。その記事についての日記で、「関西でも最大限の節電を」という日記を見受けました。関西電力に勤めている知人が言ってたという内容だったと思います。そう、例のチェーンメールです。
私はそれを目にしていても立ってもいられず、ニュース記事のリンク日記(「西に住んでいる方は、電気が使用できるメリットを利用した被災者援助を!」)を書きました。久々のmixi日記更新です。
知らない人が「イイネ!」をつけてくれてとても嬉しかったです。自分がやっていることがムダじゃないんだ、少ないながらも目を通してくれた人がいたんだと思いました。


昨夜、計画停電の話がニュース上で発表され、節電啓発担当大臣ポストが新設、計画停電の詳細が東京電力社長会見で発表されて、実行に向かいました。
Twitter、mixi上で様々な懸念が飛びます…医療、鉄道の制限、信号機の停電、断水、なぜ霞ヶ関は停電範囲に入らないのか…etc


「60hz/50hzエリアについての違いをちゃんと解説してくれ…」というツイートをしました。心の底からわきあがっていた願いです。
 でも節電啓発担当大臣は解説してくれませんでした。
 東京電力の会見では解説してくれませんでいた。
 NHKでは日本全国の主要送電線の図を出していましたが何を解説しているかまでは聞き取ることができませんでした。(的確な解説をしてくれたことを期待)
 ほかのTV局はどうだったんだろう…


嫁さんと話していてこんなことを聞きました。
 「専門学校の友達から、チェーンメール(関西電力の知人曰く、節電に協力を)が来た」
 「関東の友達から、節電に協力してというメールが来た」


計画停電第1グループの停電開始はあと1時間半を切りました。
今この瞬間にも停電に向けて走り回っている方がいます(医療、警察、消防、各ご家庭…)。そういう方々には本当にただただ感謝です。
突然の災害からのさらに急な決定、根拠の不明瞭なグループ分け…「なぜ私達がこのような…」…という不公平感が出るのは当然だと思います。
そういうことも全て含めて、私は今停電の準備に走り回られている方々全員に感謝の気持ちをお伝えしたいです。
適切な言葉は見つかりませんが…寒い中、暗い中、ほんとうにありがとうございます。


そう、今回の計画停電は不公平感が噴出する処置だと思います。本当に。
不公平感だけではなく、実際に不便な思いをされる方が大半だと思います。
 「通勤電車の本数が少なくなった」
 「停電ばっかりして仕事にならない」
 「電気ばかりか水も止まってしまった」
実際に不便な事態に直面しますし、しかもそれが地域により差が出ますから不公平感につながるのは本当にしょうがないと思います。


---------------- わたしのおもい ----------------

私は決して「不満を言うのは間違っている」という事を言いたいのではありません。こんな状態で不満がでるのは当たり前のことだと思います。

しかし、私はこの不満が60hzエリア…漠然とした「西日本の人たち」というイメージに向かうことを恐れています。
 「なんであいつらはもっと節電しないのか」
 「あいつらが節電すれば関東の不便は少しは緩和できんじゃないか」
そうした会話が発生することを恐れています。

実際に西日本に知り合いを持つ人で、行動的な人は連絡を取るかもしれません
 「おい、おまえ節電してるか?こっちはこんなに不便な思いをしているぞ。」
連絡を受けた人は、実際に無理な節電を始めるかもしれません(あんまり意味がないのに)。
二人の間の関係がギクシャクするかもしれません。
もしかすると、連絡を受けた西日本の人は周囲の友人にメールを送るかもしれません…チェーンメールのように。


そうした不幸な事態を防ぐために、私からみなさんにぜひ聞いて欲しいことがあります。

関東の方へ:西日本は地理的な幸運の為に電力を使用することができます。すでに変換所を通じて変換所の最大能力(100万kw)分の電力は送電しており、これ以上の直接的な電力支援は不可能です。私達は残った電力を利用して被災地のかた、計画停電で不便な思いをされている方の援助をします。それは援助物資を作って運ぶことや、日本の経済をなんとか持ちこたえさせるため、普段どおりの経済活動を行うことです。でも、必要の無い電力はなるべく節電するようにします。もし、周囲に間違った認識を持っている方がいらっしゃったら、一声かけていただけると幸いです。

西日本の方へ:変換所を通じて変換所の最大能力(100万kw)分の電力は送電している状態です。生活に支障が出るような無理な節電は無意味です。無理な節電ではなく、電力が使用できることで何ができるかを考えていきましょう。普段どおりの経済活動をすることは、危機的な状況にある日本の経済(首都圏で電力の供給が滞る)を支える為にとても重要なことです。ただ、不必要な電気は消すように心がけましょう。お店の看板や広告などの電気を消すことはとても意味があると思います。特に夕方(6〜7時)は電力需要のピークです。


勘違いによる混乱、人間関係の悪化、偏見の発生が少しでも減るように、ただ願うばかりです。
できればこの懸念がただの杞憂でありますように。



追記:このことは関西だけではなく北海道にも当てはめることができます。北海道は関東とおなじ50hzですが、北海道と本州を結ぶ送電線も最大能力(60万kw)で送電を行っている状態でこれ以上の電力支援は不可能。


データ ----------------------------------------------------------------
東京電力会見や、内閣会見によると、ピーク時の需要電力量は約4000万kwと予想されています。
その場合の供給不足電力は1000万kw。

応援送電の合計は160万kw。(西日本:100万kw、北海道:60万kw)

直接的な応援送電はわずかです。
計画停電の1グループ(約500万kw)の1/3。


これを書ききって少し安心しました。
少し寝ることにします。
計画停電開始まであと30分。
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posted by ひげしゅにん at 05:56| Comment(4) | 東日本大震災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月23日

「Win-Winの関係」

ビジネスシーンでよく使われる言葉に「Win-Winの関係」という言葉があります。契約などを結ぶ際にお互いにとって利益のある状態を指し、契約の相手はパートナーと捉えて相互に利益となる関係を目指しましょうという趣旨の言葉と認識しています。

とてもキャッチーな言葉で商談の相手に「Win-Winの関係でいきましょう」とか言われると、バリバリのビジネスマンに見えてしまうかもしれません。ビジネスに限らず基本的な人間関係にも当てはめることができ、良好な対人関係を築くための基本的なコンセプトだと思います。



しかしある一件以来この言葉に懐疑的…言葉自体を疑うというか、安易に使ってはならない言葉なのではないかと思うようになりました。


それは、退職の引止め(という名の説教)を上司から受けているときに

「今辞められると中期的(2〜3年単位)な計画に支障が出るから困る。Win-Winの関係になるように考えて欲しい。最低でもあと1年半待てないか。」

という趣旨の事を言われたことがキッカケです。


個人的には会社の予定に支障が出ない(会社側がLoseにならない)ように半年以上前に相談を持ちかけ、気を配ったつもりでした。しかし残念ながら、それは上司にとってはLoseとなってしまうようでした。
では上司の出した条件はどうかというと、この上司の仕事のやり方が合わず人間的に嫌いというレベルに達してしまっていた(とは本人には言いませんでしたが)自分にとっては苦痛でしかなく、その要求を呑むことは自分にとってはLoseでした。

という訳で、この例ではお互いが「Win-Winの関係」になるには両方、あるいはどちらかの価値観を変える必要があります。しかし当時の自分には上司を説得することはできませんでしたし、嫌な上司の下で嫌々働き続ける選択はできませんでした。



この時言われた「Win-Winの関係」という言葉(厳密には上司の用法)に違和感を感じ、しばらく「Win-Winの関係」って何だろうと考えにふけっていました。



この言葉は2者関係に着目した言葉だと思っています。

例えば石油がジャブジャブ出て余っているが経済的に困っているA国があり、もう一方には石油が足りないB国があるとします。この石油を相場より少し安い金額でA国がB国に売ることは、A国とB国にとって「Win-Winの関係」が成立していると思います。

A国:余剰の石油で経済的余裕ができる。
B国:相場より安い価格で石油を手に入れることができる。

しかし仮にA国は独裁国で、石油の掘削作業に危険が伴い国民が強制的に低賃金で行っているとしたら…A国、B国間の「Win-Winの関係」はA国国民の犠牲の上に成り立っていることになります。
さらに、A国の石油精錬施設が粗末なもので石油の品質が悪く有害な物質を基準より含んでいるとしたら…その石油を買って使っているB国国民も犠牲になっていると考えられます。

アフリカで問題になっているカカオ豆生産現場の問題や、コスト削減のために外国の外注を使うようになった現場の問題など、現実に起きている問題にも同じような構図を見ることができると思います。



単独の2者間で「Win-Winの関係」が成立しているとしても、その関係により不幸になっている関係者が存在する可能性がある。そう考えたときにこの言葉は懐疑的に見たほうが良いと感じ、この言葉を安易に発している人に対してうさん臭さを感じるようになりました。

2者間だけの「Win-Winの関係」は、うわべだけの「Win-Winの関係」。真の「Win-Winの関係」は、関係者みんなが幸せになれる「Win-Winの関係」ではないでしょうか。



真の「Win-Winの関係」って難しい…実はこの世に存在しないのではないかと思っていました。しかし今朝、家の前の幼稚園で行われていた避難訓練の様子を見ていて、これは皆が幸福な状態に近いのではないかと感じました。
消防署員が消防車と一緒に参加していて、非難訓練の後に園児が皆で消防車を引っ張るというイベントを行っていてみんな楽しそうにしているのが印象的でした。

園児:単純にイベントとして楽しんでいるように見えた。消防署員を身近に感じることで社会的経験になった。
幼稚園関係者:園児に有意義なイベントを提供することによる達成感。(準備などが過度の業務負担でなければ)
消防署関係者:地域社会への貢献、子供達への広報活動の良い機会。
消防署員:園児に有意義なイベントを提供することによる達成感。(準備、参加が過度の業務負担でなければ)

皆が幸福という「Win-Winの関係」に近づくためには、経済的な損得だけではなく、個人の成長や達成感や参加して楽しいなど内面の満足度をケアすることが重要だなぁと実感した出来事でした。



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posted by ひげしゅにん at 14:58| Comment(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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